【山行報告】剱岳

遅ればせながら、先月の剱岳の報告です。
日時:2011/10/8~10
山域:室堂~真砂沢~源次郎尾根~剱岳~剱沢~剱岳~室堂
メンバー:浅瀬、中村、寺岡、北 
 
●例年より早い冠雪の立山。立山駅で待ち合わせ、ケーブルカーに乗車。
8:30、ガチガチに凍った室堂を出発する。
 
別山乗越前は雪がカチカチに凍っており滑るすべる、ハイキングシューズで来てしまった自分を悔やむ。下りはアイゼンがないと怖いなあと話す。
 
剱沢に着いたころは山岳警備隊に雪渓の様子を聞く。このとき剱沢小屋では、トイレを200円で借りたところ、詳し~い情報をプリントつきで案内してもらえた。RPGみたいとちょっとおもしろがる。
 
剱沢の下りを心配していたが、雪はくされ雪で、アイゼンは不要だった。隣に見える雪渓はあちこちに大きなシュルンド、クレバスがばっくり口を開けており、底に流れる水流が見えた。かなり高低差があることを知り、なぜ危険かがよく分かった。雪渓を渡り、長次郎谷出合で休憩する。
 
ところで富山弁では谷をちょうじろう「たん」と言うが、なんだか「萌え」の敬称みたいでかわいいですね。
このとき、当初予定である池の平幕営、北方稜線縦走の実現が怪しくなる。15時前に真砂沢に着いたら進むと決めたが・・・結局、池の平到着が7時以降(日没)になってしまう恐れがあるとのことで、真砂沢で幕営することに決まった。
14:44。テントでは、予定が合わず明日帰宅の寺岡さんからゴージャスなフルーツゼリーやお菓子などが振舞われ、ジンジャーシロップティなども出、女子会さながらの楽しい夜となった。
20:00就寝。 
 
●4:00起床。5:45真砂沢出発。
 
今日は予定を変更し、源次郎尾根に進む。寺岡さんは帰宅、北さんは剣沢で待機である。
7:30、源次郎尾根に取り付く。源次郎尾根はわたしにとってトラウマの山行であった。まだ会にも入っていない初心者のころ、人に連れられて死に物狂いで登った恐怖の道として記憶に刻まれている。今回そのトラウマを克服すべくヤル気で望んだ。
ただし2人とも経験アリということで、全装を担いで登った。でかいザックに木の枝が絡まる絡まる。しかし辛抱強く尾根をたどる。
 

 
前回は途中で谷に移ってしまい、恐怖の残置クライミングをする羽目になってしまったのである。ただし途中で少し急な岩登り・氷登りが2箇所あり、ここではロープを出してもらった。先行パーティを2組追い越し、
10:42一峰到着。ライチョウを発見したが、まだ羽が茶色い。一峰の下りはハイマツをつかみながらずるずると下る。二峰の登りは快適なクライミングで楽しい。
 
12:00、二峰を懸垂下降する。50mロープなので、残置を使い2ピッチに区切って下る。到着した新雪のコルには、ライチョウの足跡。ここからは本峰までひたすら登るのみ。日が照っている所は暑いが、コルなどで吹く風は冷たく、体温調節が厄介だった。浅瀬さんは治りかけの風邪がぶり返したようでつらそうだった。
13:57、山頂到着。握手!
 
またひたすら下り、下り、
17:55、剱沢テント到着。当初15時頃には帰ると言っていたので、北さんにはかなり心配させてしまったようだ。こういったときの連絡手段や対応方法をきちんとする必要性を感じた。
20:50就寝。 
 
●4:30起床。
剱岳一般道を往復。
 
15:17室堂着、帰沢。

自分にとっては紅葉が見られず(枯れていた…)残念ではありましたが、源次郎尾根リベンジを果たし、仕事のストレスもぶっ飛び、晴れ晴れとした気持ちになれた山行でした。皆様、剱様、ありがとうございました。

報告:中村