【山行報告】立山 山スキー

山行:立山 山スキー
山域:立山周辺
日時:2013年11月23~24日
メンバー:K村、Y田、S田、A瀬、U島、Y野、T田、H三、K村

9人という人数が集まった立山 山スキー合宿。
久々に昔のエスパース7人用テント「ジャンボ」(重い!かさ張る!)を担ぎ上げ、天候にも恵まれましたが、
大走沢で雪崩事故が発生し積雪も不安定という事で尾根を滑って大人しい山行となりました。


11月23日(土)
立山駅からのアルペンルートは除雪待機のため、スタートできたのが9:20。
さらに室堂では荷物がなかなか出てこず、さらに待機。

室堂。ここからもすでに大走沢の雪崩跡が見えます。
そしてちょうどこの時間、10:55に大走沢で雪崩事故が発生したと後日知る。
室堂を出て雷鳥沢に到着した頃、頭上を救助ヘリが飛びかい、そして他パーティーから「大走沢で雪崩が発生し、山スキーヤーが巻き込まれた」と事故発生を知る。
たしかに雷鳥沢から見ると真砂岳の下から大きな破断面と長大なデブリが。


皆で集合しテント設営。
積雪が不安定な事を踏まえて雷鳥沢の尾根を少し上るが、
その最中に雷鳥沢でも雪崩が発生。
今日のここ立山周辺はまさしく「雪崩の巣」。
当然ながら安全ルートをとって、登りのルートをそのまま下る。


 


夜はジャンボに9人が集い
H三のやけに薄味のタイカレーを堪能。


24日(日)
朝方はガスがかかるも、天気予報を信じ雷鳥沢を上り詰める。
剱御前小舎ではガスと強風でモチベーションが上がらない。
雪質をみてあわよくば剱沢も、とも思ったが満場一致で「今日はここから下りますか」


当然、雷鳥沢には突っ込む筈もなく、安全ルートを選び下る。
テント場に戻る頃にはすっかり晴れ渡り、美しいスカイラインをみせる。
つい昨日、大きな雪崩事故があったとは思えないような景色。
しかしテント場全体がどこかしら重苦しい雰囲気を感じるのは私だけか?



「どうもな、雪崩事故が起きたような現場で山スキーを楽しむという気にはなれんでな」
やっぱりK村さんもそうでしたか。
ちょっと時間も早いですがテントを撤収して帰る事にしましょう。



ここからは独り言です。
11月23日 10:55に真砂岳の下、大走沢で発生した雪崩により7名の方が亡くなられました。
3日間にわたりアルペンルートを止めるほどに降り続けた雪と、その下で形成されていた弱層コ霜ザラメ)。
そして破断面は約2mとも。
仮に、あの場所に居て、ファーストトラック争いに勝ち、大走沢や雷鳥沢のトップに自分が立ったとしたら、、、
あの雪崩に巻き込まれなかった(引き起こさなかった)、と自信を持って言う事が出来る人は果たしてどれだけいるのでしょうか?
そして7名の方が雪崩に巻き込まれたという事は、(誰がトリガーとなったという事では無く) その7名が谷の中に居たという事実。
1人目では雪崩が発生せず、2人目、3人目と続き、そして4人目、5人目、、、かなり警戒心が緩んでくると想像します。 
今回、雪崩事故に遭われた方々はきっと無謀でも無知でも無かったのだと思います。
私達と同じように山スキーを愛好した方々のご冥福をお祈りいたします。

A瀬