【山行報告】八ヶ岳

またもや厳冬期に2日の快晴を当てました。
山域:八ヶ岳
日時:2014年2月22・23日
メンバー:T岡(リーダー)、K村(記録)


2月22日
ルート:八ヶ岳山荘-北沢の林道-赤岳鉱泉
天気:快晴
タイム:8:50八ヶ岳山荘~9:44赤岳山荘~12:27赤岳鉱泉~アイスキャンディ~20:00就寝

森本インターから約5時間で八ヶ岳山荘へ到着。
装備をつけ、つぼ足で出発。林道を歩いて、赤岳山荘の水飲み場で一本。
美濃戸山荘からは南沢と北沢の分岐があり、北沢のルートを選び赤岳鉱泉に到着。
テン場を整地し、3人用テントを張る。
(テン場代は1人1000円。水は無料。外トイレあり。)

2人はアイスクライミングの準備をし、トップロープでアイスキャンディーにとりつく。
(アイスキャンディーのクライミングは一人1000円、トップロープのみ。ギアは持参が良い。)
約2時間でクライミングを終了。各々2本ずつ登る。
テントへ戻り炊事。20時ころ就寝。
出発

アイスキャンディー

アイスクライマーT岡!


2月23日
ルート:赤岳鉱泉-文三郎道-赤岳-地蔵ノ頭-横岳-硫黄岳-赤岩ノ頭-赤岳鉱泉-
北沢の林道-八ヶ岳山荘
天気:快晴
タイム:3:00起床~4:36出発~7:00赤岳山頂(-16度)~9:00横岳~10:20硫黄岳~11:40赤岳鉱泉
12:42赤岳鉱泉発~15:23八ヶ岳山荘

起床するとテント内にうっすらと結露が見える。空気が乾燥しているせいか、北アのテント泊にくらべると快適に感じる。
外は星と月が見え快晴。気温は‐14度前後で無風。

アイゼンをはき、トレースを歩き行者小屋へ。
行者小屋を通り過ぎ、文三郎道の鞍部に向けて延びるトレース上を歩き、尾根に取り付く。
ここで一本。上方で1つのヘッドランプの明かりが見える。

森林限界をこえると風が出てくる。
雪つきの尾根に岩の肌が見えてくる。無雪期の鎖のよこを歩きし、風にふられながら鞍部に到着。ここで各自ゴーグル、サングラスを装着。モルゲンロートの権現岳が見える。

山頂にむかって軽快にのぼると赤岳に登頂。
さすがに風は強く、雲海に浮かぶ富士山、雲ひとつない南ア、北アの姿がくっきりと見える。

2日目早朝出発

Mt.Fuji



厳冬期特有の暴風の中、各自記念撮影。K村は喜びを隠せない表情だが、リーダーT岡は少し緊張気味の顔色。
赤岳頂上小屋へ下り、小屋の風のあたらないところで一本。

横岳へ延びる道を進む。
雪の傾斜を越えると地蔵ノ頭に登頂。ここはエスケープルートの地蔵尾根との合流点である。
ここから横岳、硫黄岳、赤岩ノ頭の姿が見える。天候は良好。
この景色を見て、K村は予定より余裕で計画を実行できそうだと口にするが、リーダーは慎重態勢をキープ。
少し時間をとり、地図、景色、時間、体調などを考え、やはり縦走を決める。

赤岳山頂直下小屋と横岳

地蔵の頭
地蔵ノ頭から北へ少し下ると左手は切れ落ちた谷、右手は切り立った岩の岩稜帯となる。
長野県側を巻いて2人慎重な足取りで進み、核心部をこえる。
がちがちの雪にアイゼンを利かせ、短い梯子をのぼると、横岳に登頂する。ここで一本。風はまだまだ強い。
横岳前の切り立った岩稜帯

横岳登頂

横岳からはほぼ下り道である。広々とした硫黄岳を見ながら横岳を下る。
大同心ルンゼの2人のクライマーを横目に、広い鞍部に下りる。
ここから硫黄岳までは少し登りで、猛烈な横風に左頬を殴られながらゆっくり進む。
そして硫黄岳の火口淵に到着。
眺めを満喫すると、ここからは南西に延びる尾根を下り、赤岩ノ頭の手前から南東へ進む。
尾根沿いに下ると樹林帯へ入り、風がなくなる。
硫黄岳へ

硫黄岳前のケルンで一本

硫黄岳登頂

細く短い尾根を一つ乗り越え、トレース、赤布、遠くのアイスキャンディーを目印にひたすら下る。
だんだんと傾斜が緩くなるころ、ジョウゴ沢を渡り、先ほどの大同心クライマーのトレースを見つける。
赤岳鉱泉に到着する。無事に周遊を終え、K村は喜びの声を上げ、リーダーは静かに腰を落とす。
ここで一本。少し落ち着いた雰囲気の中、小屋の前でアイゼンをはずし、テントに戻り、撤収。
赤岳鉱泉を後にする。
周遊完了 赤岳鉱泉にて

下山後、八ヶ岳山荘のお湯につかる(1人500円。コインロッカーなし。トイレ有料。)と、
二人とも目が真っ赤でどうやら雪の反射でやられたようだ。ほおは凍傷で黒くなっている。
お互い目的が達成でき、充実した山行となった。

報告:K村