【山行報告】薄根川川場谷

シルバーウィークの沢の報告です。
山域:利根川水系薄根川川場谷
日程:2015年9月22~23日
メンバー:S下、K村、S田

これまでに何度も計画しながら天候に恵まれず実行できなかった薄根川川場谷を、シルバーウィークの快晴の下、ようやく遡行出来ました。
メンバーは20年前にヨーロッパのオートルートを一緒にスキー走破したシルバーエイジ?の三人。

9月21日、金沢発14:30。
入渓地点の桐の木平キャンプ場には20:00着。
釣りも含めて人気ルートとのことだが、我々以外に車は無く、その後も遡行中にも誰にも会わなかった。

9月22日 快晴
6:30出発。
キャンプ場上から入渓。
4m滝を右から巻き、ウナギの寝床と呼ばれる30mほどの狭い廊下をのぞき、その上の4m二条滝も右から巻くと、ほどなく川幅いっぱいの美しいナメが広がる。
獅子の牢と名付けられた両側から岩が覆いかぶさった狭いゴルジュから始まるゴルジュ帯は釜を擁した登れるCS滝やへつって越えられる滝が続き、飽きることなく楽しめる。
大岩ゴロゴロ帯を巻いたり登ったり、途中、トイ状5mは左岸からフリクションを効かせて登ったところで残置シュリンゲを使って下りられた。
きれいなナメと3~4mのスダレ状滝が続き、癒し系の谷である。
唯一ロープを出したのが8m滝。一見やさしそうに見えるが、ヌメッた岩がいやらしい。残置シュリンゲ、ハーケンあり。
更に連続するナメと小滝を楽しみながら、これ以上上部にはビバークサイトがなさそうな家の串上の沢分岐手前の左岸にツェルトを張った。
なかなか燃えにくい上越の木だったが、いい焚火を堪能。

9月23日 晴れ
6:55出発。
源頭部を過ぎ、水涸れからしばし笹のヤブをトラバース。
涸れ沢を詰め、左側のルンゼを詰めて尾根のヤブコギ1時間で稜線へ。
思ったよりうまくルート取りできてよかった。

100名山である武尊山には11:00着。
下りは多少のアップダウンもあり、川場谷野営場へは15:40着。
タクシーを呼ぼうにも携帯は通じず、親切なワゴン車のお兄さん達に入渓地点まで乗せていってもらい、何とか助かった。
ありがとうございます! 

例によって水上のふれあい交流館で汗を流し、「雪松」のギョーザを食し、帰沢。
家に着いたのは00:00を回っていた。
きれいなナメ床、釜を擁するナメ滝中心の渓相の中にウナギの寝床、獅子の牢といった見どころもあり、飽きることなく楽しめた川場谷。
難所もほとんど無く、少し遠いけれどおすすめの谷です。